"少女A" - part5 - 2021.02.26

この物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは一切関係ありません。
著者:ハッシー

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母に先立たれた湧(ユウ)は、父親と祖父母の愛情を受けてすくすくと育っていった。
小学4年生の時、母親がガンで他界したことを理解し、何故ガンに侵されたのか疑問を持つようになった。そして、何故私だけ母が死んでしまいいないのかと思い始めた。中学生になると生活環境にも不満を持ち始め、夜遊びをし、私服も派手になり、家庭でも学校でも反抗していった。中学3年生になると外泊も著名になり、不良と言われる友だちが増えていった。
ある日、悪友との万引きが見つかり、警察に補導された。その時、初めて少女Aと表現された。
高校はかろうじて進学校に入学したが、成績は最低ラインで夜遊びは続いた。高校2年生になった矢先に、湧を一番かわいがっていた祖母がパーキンソン病にて、身体が不自由になり入院を余儀なくされた。そんな折、父親も大腸がんで手術を受け入院に至った。
湧は自分が非行に走り、迷惑をかけたから大病を患ったと猛省し、このままでは亡き母に申し訳なく思い、祖母の介護と学習に真面目に取り組もうと決意した。
祖母は治療の甲斐なく痩せ細り、誤飲性肺炎にてこの世を去った。湧は祖母の死により、母親代わりで厳しくも溺愛してくれた祖母に、反抗期の後悔と、祖母の愛情に対して何も出来なかった自分に後悔と懺悔の気持ちでいっぱいであった。それから祖母の墓前で、人の為になるような、母と同じ道を選択し医者になることを決意した。
それから猛勉強に励み、見事医学部に合格できた。
大学に入り心機一転頑張ろうと心に決めた時期を同じくして、今度は父親の大腸がんからの肝転移と肺転移が発覚した。抗がん剤と入退院を繰り返す父を見て、母親が命を犠牲にしてまで自分を生んでくれたことを思わずにはいられなく、涙にふけった。
湧は必ずガンに立ち向かう医者になることを決意した。
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はる診療所

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